谷口基金
囲碁愛好者である谷口公代様は平成28年より現在に至るまで、若手棋士に対する奨励金及び、プロアマトーナメントの開催、また関西棋院賞において谷口賞の設立など様々な形で関西棋院及び囲碁界に対して多大なる貢献とご支援を賜って参りました。
またこの度、若手棋士の研鑽及び棋道に邁進する事を目的として、新たな基金として改めてご支援をいただける事になりました。
令和5年度 谷口基金 奨励金
対象者 | 関西棋院所属棋士で、高い志を持ち日々研鑽と努力が出来る者とする。 |
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年 齢 | 30歳未満 |
段 位 | 初段から五段 |
助成額 | 年間30万円 |
申 請 | 令和5年4月1日~5月31日まで |
活動内容のご報告
1、第1回「谷口杯」本戦開催
谷口基金の活動の一環として、低段の若手棋士及び棋士を志していた若者によるトーナメント戦第1回「谷口杯」本戦が開催されました。
第1回大会は、アマの予選はなく、推薦によりアマ4名、プロ12名が選出されました。
平成28年10月3日に本戦1回戦が開幕し、同年11月9日に行われました決勝戦では金昞俊三段と西川貴敏氏のプロアマ対決となりました。
対決の結果は、アマの西川貴敏氏が見事勝利し、賞金100万円を獲得し、初代チャンピオンとなりました。
準優勝以下の棋士も50万~5万円を得て、1回戦敗退者(8名)でも2万円を手にしました。
毎年、このトーナメント戦は、開催する予定です。
トーナメント表はこちら
2、奨励金助成のご報告
申請者を書類審査及び面接により、今期は1名に毎月助成することにいたしました。
反響報告と今後について
今回、このような勝ち星に恵まれない低段のプロ棋士やプロ棋士やプロになれずアマチュアで活動している若者を対象にした谷口杯トーナメントは、日本全国でもかつてない大会という事で、産経新聞の朝刊に「埋もれた棋士に母心」と題し、大きく記事が掲載されSNSでの投稿も相次ぎ、又、中国に於いても「こんな日本人がいたのか」と報道され大きな反響を呼びました。
出場棋士からも「こんな有難い大会はない。感謝で一杯です」と喜ばれ今後の励みにつながっています。
この事は、棋士達の間で噂が広がり、次回出場希望申し出者も数多く、これからは出来るだけまんべんなくチャンスを与える選考をしていきたいと考えております。
谷口杯や奨励金は、谷口基金より拠出させて頂いておりますが、「こんなに喜んで勇気づけられるなら出来る限り末永く継続させていただきたい」と毎年500万円の追加基金を支援して頂ける事となりました。
谷口様のお志しを大切に、ますます谷口杯が一層の盛り上がりと発展につながるよう努力して参ります。
関西棋院職員、および棋士一同ご厚意に心より感謝致します。
※懇親会終了後の記念写真
対局終了後は、天満橋にあるOMMビルの「東天紅」で、表彰式と懇親会が行われ、
参加者のほぼ全員が出席し、プロとアマが親睦を深め、大いに盛り上がりました。
第1回谷口杯決勝戦
左側 西川貴敏アマ 右側 金昞俊三段
左側 谷口公代氏 右側 西川貴敏アマ